ブログはおろか、自社ウェブサイト(いわゆるホームページ)も持たない製造加工業者、小規模OEM企業はいまだに数多くある。

ブログはさておき、いまどき自社ウェブサイトがないと新規受注なんてほとんど獲得できない。
そんな彼らは潤沢に仕事があるのかというと、仕事が無くて困っているわけだから、すぐにでも自社ウェブサイトを開設すべきだと思うのだが、それをしない。

なぜしないかというと、開設したところで効果がないと勝手に思い込んでいるのである。
しかし、縫製工場やら染色加工場やらを新しく見つけたくて探しているブランドはそれこそ山のようにある。
ウェブサイトがないと検索に引っかからないわけだからどこからも問い合わせが来なくて当然である。

昔なら電話帳に掲載することが新規受注獲得の手段だったが、現在では自社ウェブサイトを開設することがその代わりである。電話帳なんて何年も見ていない人が多いのではないか?
たまに目にすることがあっても昔に比べて随分と薄くなっている。それだけ掲載されている電話番号が減っているということになる。
電話帳に掲載することがビジネスの基本ではなくなっている。

以前にこのブログで、自社ウェブサイトの開設どころかEメールでの連絡すらあまりしたがらない超アナログ零細OEM企業のことを書いた。
そんな彼らが自社製品をウェブ販売することに前のめりだそうだ。
まったく笑い話でしかない。

ウェブに対しての効能を認めていないのに、ウェブ販売には大いに期待しているそうなのだが、ダブルスタンダードもよいところである。

ウェブに効能なんてないならウェブ販売なんて期待するのはオカシイし、ウェブ販売に期待するということはウェブの効能をある程度認めているということである。

ウェブなんて効果がないよと言いながら、ウェブ販売には大いに期待するなんて、自分で話しててオカシイとは思わないのだろうか。
まったく論理的ではない。論理的でないからビジネスでの行動もチグハグで結果が伴わないのだろう。
こういう人は業界に掃いて捨てるほどいる。文字通り一掃してしまいたいくらいだ。

こういう思考の人は業界には本当に多い。
製造加工業者でも「ウェブ通販は売れるらしいな」と平気で言ってくる人もいる。
こういう人は2008年ごろは「中国なら売れるらしいな」と言っていた。

たしかにウェブでなら売れる商品や中国でなら売れる商品はある。
しかし、それは例外的で大多数は国内実店舗で売れない商品はウェブでも中国でも売れない。

ウェブなんて効果ないよという人が、出張するときにはホテルの空室状況から電車の乗り換えから目的地に向かうルートまでウェブで検索しているのである。
新商品を製造する際にはそれに必要な副資材をウェブ検索で探しているのである。

まったく漫才かコントとしか思えない。

断言しても良いが、この零細企業のウェブ販売は絶対に失敗する。
ダブルスタンダードなまま事業を進めてもそんな物が成功する可能性はゼロだからだ。

すでに楽天だけで4万店強の出店がある。
Yahooは40万店だそうだ。
これだけで44万店ほどある。

無策にウェブ販売を開始したところで埋没するのが落ちである。

このほかにAmazonもあればZOZOTAWNもある。
ヨドバシカメラの成長も著しい。
業績が芳しくないとはいえ、セブン&アイもニッセンもある。
小規模なウェブ販売業者も無数にいる。

ウェブの効能すら理解できない零細企業がこれらの大手資本のサイトに伍していけるはずがない。
相当の仕掛けがあれば別だが無策では確実に負ける。
無策で売れると思っている方が不思議である。
無策だったら実店舗でも売れない。

こういう業者は一度痛い目を見た方が良い。
自分たちで体験しないとわからないからだ。

そのあとどのように再構築してリカバリーするかが重要なのだが、事業主の性格からすると失敗したらそのままやめてしまう可能性の方が高いのではないかと見ている。

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加藤 公一レオ
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2007-05