分かっていることと実際にやるということはイコールではないと改めて感じた。

このゴールデンウィーク中にある業界の先輩とお会いした。
勤務先のOEM会社が倒産して、新たに自分でOEM会社を立ち上げられたのでそのあたりのお話をいろいろと伺った。

会話の中で「会社概要のホームページは作りましたか?」と尋ねると、まだだとのお答え。
「準備が一段落したらお作りになった方が良いですよ」というと、イマイチ必要とは感じておられないような表情である。

おそらく、新しく立ち上げたばかりの会社なのにホームページなんて必要なのかな?と考えられたのではないかと思う。

決まった得意先が何社かあってそことの取引で十分な売上高が稼げているなら必要ないかもしれないが、これからさらに新規取引先を増やそうと考えておられるならホームページは必要不可欠である。

今、ホームページと書いているが、正確にはウェブサイトと呼ぶべきであることは承知している。
しかし、大多数の人に理解してもらうためにはホームページと表記した方が分かりやすいだろうと思うのであえてそう書いている。

なぜ「ホームページ」が必要なのか。
それは現在において、何かを調べようとする人は必ずウェブ検索をするからである。
パソコン、タブレット、スマホ、このどれかで検索する。

例えば、調べたい企業の業績だって上場企業ならウェブ検索すればいくつも決算記事が出てくる。
もしくはその会社の「ホームページ」に記載されている。

ファーストリテイリングの決算が知りたければウェブ検索すれば良いということになる。

趣味についてもそうだ。
新しく発売されたガンダムのプラモデルの出来栄えが知りたければ、ガンプラレビューブログがいくつもあるからそれをウェブ検索していくつか読み合わせれば良い。
だいたいの出来栄えがわかる。

で、そんな話をしたのだが、もう一つ腑に落ちない表情をされている。

いろいろと業界の話をしていると、そのうちに「先日、ちょっとしたアイテムを作ってくれという依頼があったから、必要な副資材がどこで手に入るかウェブ検索したんだよ」とおっしゃった際に、「あ」という表情に変わった。

そう、ご自分も何かを調べたい際にはウェブ検索を活用しているとやっと思い当たられたのである。

人が調べる際にはウェブ検索が第1歩であり、ホームページがないということはその検索にひっかからないということである。
無い物は引っかかりようがない。
そうすると、ホームページを持たない企業は永遠にその対象から外されるということだ。

あるブランドが「新しいOEM先を探したいな」と思っているとする。
ブランドの担当者はまずネットで「OEM企業」を検索する。
当たり前だがホームページがないとこの検索にひっかからない。ひっかからないということは、永遠に問い合わせが来ることはない。

ホームページがないことは商機を逃しているのと同じである。

生産の国内回帰機運で国内の縫製工場がパンパンだといわれているが、他方で仕事がない縫製工場もあると聞く。そういう縫製工場の多くはホームページを持っていない。
持っていれば問い合わせくらいはある。

人によってはブログを始めろというアドバイスをするが、ブログよりもまずホームページである。
とくにOEMやら工場関係はブログを書くことに抵抗があるなら、会社概要、会社連絡先と事業内容を書いたホームページを作ることが先決である。

それにしても自身はウェブ検索を使いながらその重要性をあまり認識していない人は意外に多い。
織布、染色加工、縫製の各工場には、自身はけっこうウェブ検索を駆使しているのに、自社のホームページを持つことの意義を感じていない経営者も多くいる。
この人たちはどういう感覚なのかと奇異に感じる。

ネットがこれだけ普及した現在において、それに対応していないというのは自らビジネスチャンスを捨てているのと同じである。

そんなわけでどんなホームページができるのか期待してみたい(笑)