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南充浩 オフィシャルブログ

繊維産地と連携しやすい大阪の位置

2011年4月20日 未分類 0

 これはシナジープランニングの坂口昌章さんの御説なのだが、
全国の繊維生地産地を連動させるようなプロジェクトを考えた場合、大阪に一番地の利があるという。
たしかにおっしゃられる通りで、
西は福山から東は岐阜・名古屋まで大阪ならほぼ等距離である。

ざっと思いつくままに全国の繊維産地を挙げると、
毛織・タオルなどの泉州(大阪南部)、ニットの和歌山、パイルの高野口(和歌山)、タオルの今治(愛媛)、デニムの児島・井原(岡山)・福山(広島)、先染めの西脇(兵庫)、靴下(奈良)、染色・西陣織(京都)、ちりめん(京丹後)、クレープの高島(滋賀)、麻の湖東(滋賀)、長浜のちりめん(滋賀)、合繊の福井・石川、毛織の尾州(愛知)となる。
いずれも大阪を中心に等距離に散らばっている。

大阪からの距離が遠い産地といえば、綿織物の浜松、ニットの新潟、桐生、米沢あたりだろうか。この4つは東京の方が近い。

かつて大阪が繊維の街と言われ、紡績や合繊メーカー、商社の本社が密集していたのは、産地が周辺に散らばっているからではなかったのだろうかと思う。
今でも紡績や合繊メーカー、商社の本社は地下鉄で言えば御堂筋線の本町から梅田の間の2駅間に集中している。もっとも大阪本社でありながら、実質の本社機能を東京に移している企業も数多いのだが。

震災前までは何となく「メイドインジャパン」を見直そうという機運が高まっていたように感じたが、今後はどうなるのかわからない。また震災の影響から「伊丹副首都構想」が提案されているが、実際に進むのかどうかわからない。もっとも90年代よりは前向きに「首都機能分散」が進みそうな気はするのだけれども。
「メイドインジャパン」見直し機運と、「伊丹副首都構想」が決定すれば「繊維の街・大阪」の役割もある程度復活するのではないかと思う。

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