アパレル、SPA、小売店には必ず「売れ残り在庫」が発生する。
まれに最後の1枚まで売れたという商品はあるが、それは極めて少なく、大概の商品は完売することがない。
サイズが欠け、色柄が欠けて売れ残る。
昨今は製品の供給過剰と相まって、売れ残る品番が多数発生する。

大手資本なら値下げして直営のアウトレット店へ並べる。
しかし、昨今のアウトレットモールは良い悪いは別にして、純然たる値下げ品だけで店を構成していない。

大多数の商品が色柄、サイズがビシっとそろっている。
それはなぜかというとアウトレット店用の低価格商品を「わざわざ」作っているからだ。
本物の値下げ品はごく一部で大半以上は「わざわざ作った」商品だから、あれほど整然と色柄、サイズがそろうのである。

好みの問題だが、そういうアウトレット店用の低価格品を買う必要はないと筆者は思っている。
それならユニクロとかジーユーの値下がり品を買った方がずっとお得感があると思う。

それはさておき。

直営のアウトレット店を構えていないブランドやSPAは在庫をどこで処分しているかというと、
まず、廃棄する場合がある。
しかし、廃棄するにも費用が必要となる。
いわゆる産廃なので処分費用が発生する。
当然、量が増えれば増えるほど処分費用も増える。

莫大な在庫を抱えた場合、その在庫を処分するための費用もまた莫大になるということになる。

これを避けたい場合は、在庫処分屋に二束三文で投げ売る。
業界的には在庫処分屋をバッタ屋とも呼ぶ。

大阪市北区の天神橋筋商店街にはこの在庫処分屋が軒を連ねている。
常設店もあれば催事店もある。
その多くが驚くほどの低価格で販売されている。
199円のジーンズとか99年のパーカとか。

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(99円パーカ)

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(199円ジーンズ)

消費者からするとその低価格には驚かされるのだが、ブランド側からすれば処分費用がゼロになっただけでなく、幾ばくかのお金までもらえるのだからありがたいということになる。
ただし、ブランドタグや下げ札がそのままでは、ブランドイメージが落ちるという危険性も孕んでいる。

このあたりはブランド側の首脳陣がどう考えるかによる。
意外にラベルなんかをそのままにして販売しているケースもあるし、タグ・下げ札を全部切り取っているブランドもある。

ここではわざわざ書かないが、それこそ名だたるブランドの在庫品が格安で各店舗で販売されている。

しかし、これらの店の多くは品揃えが雑然としている。
アウトレットモール店のように色柄、サイズはそろっていない。
当たり前である。
そんなに全品番が色柄、サイズがビシっとそろって残っているはずがない。
もし残っているとしたらそのブランドは倒産したか、倒産の危機に瀕しているかのどちらかである。

こういう在庫処分店の正しい活用法は、店内を探して、気に入った色・柄・デザインがあり、たまたまサイズが合うとお買い得という姿勢である。
「白のフリル付ブラウスのMサイズが欲しい」とか「黒の無地のタートルネックのLサイズが欲しい」なんていう人はユニクロやジーユー、無印良品、ハニーズなどの低価格店へ行くべきなのである。
もしくは「わざわざ」商品を作っているアウトレットモール店に行くか。

それにしても各社の月次発表を見ていると、処分屋には流れてこないが過剰在庫で苦しんでいるブランド、通販、SPAはまだまだあるのではないかと思う。

毎月、前年同月比を30~40%程度売上高を落としているニッセンなんて過剰在庫をどうやって処分しているのだろうか。

最近ではオンラインストアでの在庫処分屋も増えてきつつある。
ブランドから在庫品を安くで買いつけて来て、これをAmazonなどに出品して販売するのである。

ちなみに、在庫処分屋は驚くほどの低価格で在庫を買い取る。
店頭販売価格で1000万円分くらいの商品を10数万円程度で買い取る場合が多い。

とはいっても、廃棄にかかる費用が節約できただけでなく、10数万円分の現金に代わるのだから、ありがたい話ではある。

こういう在庫処分屋の需要は、アパレル不況である昨今ますます増えるのではないか。

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新田恵海
バンダイビジュアル
2015-12-15