かねてから苦戦のうわさが流れていたジェットレーベルがついに倒産した。

これで、2005年ごろに「在阪で次の成長株」と目されていたアパレルはすべて消滅したことになる。
フィットの解散、遊心クリエイションの会社清算、そして今回のジェットレーベルの倒産である。

今回のブログは別に何の解決策も問題提起もなく、単なる所感である。

「Jet Label」ブランドの(株)ジェットレーベル(大阪)/破産開始決定
http://n-seikei.jp/2016/03/JetLabel-tousan.html

この報道が上がったのは昨日(3月9日)だが、その前に事業停止が新聞に掲載されたという。
その新聞記事によると、3月2日に事業停止していると報道されている。

ファッ ションブランド「Jet Label」の(株)ジェットレーベル(大阪市中央区南船場4-6-10、代表:金山英紀)は3月3日、大阪地方裁判所におい て、破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には、畑山和幸弁護士(電話06-6130-7786)が選任されている。なお、当破産手続きの開始決定は 債権者による第3者破産申し立てによるもの。

負債額は約6億5千万円。

とのことであり、通常の破産と異なるのは、債権者(第三者)からの破産申し立てであるところだ。

よほどの債権がたまっていたのではないかと思う。
もしくはジェットレーベルからの支払いがよほど滞っていたのか。

売上高は、以前は11億円台を計上していたが、最近はかなり落ちていたようだ。そうした中、債権者から破産を申し立てられ、対応することができなかった。

とあるが、業界では現在の売上高は5億~7億円弱だったと噂されている。

それにしても最近のアパレル業界は厳しい。
東京もそうだが、とくに関西圏は厳しい。
10年前に注目を集めた3社がそろって退場してしまった。
小規模なところでは、つい先日もマックスインターナショナル、シャルトルという在阪アパレルが倒産している。

もちろん全国的にアパレルは厳しい。

同じ昨日にはこんなブランドも破産している。

「ダニー&アン」の土(旧ダブルウェア)が破産 積極出店が裏目に
https://www.wwdjapan.com/business/2016/03/09/00019896.html

「ダニー&アン(DANNY&ANNE)」を手掛ける土(旧ダブルウェア(WWEAR)、石山杏奈・社長)が3月2日、東京地裁から破産開始決定を受けた。ただし、「ダニー&アン」は先月、別会社に事業譲渡しており、ブランドは継続する。

とのことである。
よくある芸能人が立ち上げたブランドで、この手のブランドが長続きすることはかなり稀である。
元芸能人のノリだけでブランドが運営できるほど、2005年以降の市況は甘くない。

そんな中、バッタリと顔見知りのアパレル勤務の若い女性に出くわした。
まだ彼女は20代だったと思う。

彼女が

「本当に業界厳しいですよ。周辺企業がバタバタと倒れています。氷河期です」

という感想を言ってて賛同するとともにちょっと驚いた。
筆者が30歳手前の頃も不況だったが、業界には「まだ活路はある」というムードもあった。
それから18年くらいが経過したのだが、今の業界のムードはもっと暗い。
若い女性までが「氷河期」だと感じるほどに暗い。
活路を見いだせている人なんてほとんどいないのじゃないかと思う。

マクロ的に俯瞰してみれば、供給過剰が続いていたアパレル業界だから、供給量が需要量に合わさってきており、昨年からの倒産ラッシュは極めて当たり前の状態だといえる。

今の状況は、供給量がさらに減るまで当分の間は続くと考えられる。

成功するかどうかはまだまだ不透明だが、単純に洋服を売るのではないサービスも台頭し始めている。
レンタルだとかフリマアプリだとかである。

これらの新規ビジネスが成功をおさめればおさめるほど、消費者が通常店(インターネット通販含む)で「洋服を買う量」は減り続けるだろう。通常店での洋服販売とレンタルやフリマは両立できない。
どちらかが増えればどちらかが減る。
両方ともに変わらない量を利用し続ける「服中毒」消費者なんてかなりの少数種族である。

ファッションを好む層はたしかにそれなりに多いかもしれない。
しかし、その層の人口の何倍もの洋服が市場に供給されているのが現在の状況であり、全ブランドが売れ残らないなんて状況はあり得ない。

そういう状況下で売るためにはどうすれば良いか。

最早、値下げ競争も限界である。
値下げせずに売れるためにどうするか。

「ファッションの楽しさを伝える」みたいな精神論だけではどうしようもないのではないか。

まあ、そんな雑感である。