今日はお気楽に。

某社で「100年着られる〇〇」という打ち出しを行っている。

衣料品不振に陥っている業界だから新しい切り口の模索は必要だし、これはその一環だと理解している。

で、最近は「低価格衣料品は長持ちしない」みたいなことを言う人もいて、低価格品との差別化を「耐久性」「不変性」に見出そうとする取り組みもある。

しかし、実際のところ「耐久性」は素材や縫製の仕様が一定水準をクリアしていて、着用回数・選択回数が少なければ少ないほど実現できる。
別段、高価格商品である必要はない。
低価格でも十分に耐久性がある商品もある。

不変性はトレンドに左右されないということが条件だから、一部のレディースベーシック商品と、多くのメンズ商品がそれに当てはまる。
これも別に高価格商品である必要もない。

同じ服を100年着たいとも思わないし、それを正絹の着物のように息子、娘に引き継がせたいとも思わない。

そんなわけで100年は実現できずとも低価格品でも10年~20年は着続けることができる。
この「耐久性」と「不変性」を実現しているブランドは無印良品とユニクロだと思っている。
あとは、シーズンごとの各ブランドに挿し込まれている商品にたまに当たりがある。

グローバルファストファッションはあまり買わないし、10年も着続けたことがないが、素材感からするとちょっと実現は難しいのではないかと思う。

そんなわけでまた恒例の誰得企画だが、手持ちの低価格衣料品で10年以上着ているアイテムを紹介したい。
2004年~2006年のどこかで購入したユニクロのボーダー柄ファインメリノカーディガンである。
たぶん990円くらいに値下がりしていたので買った。

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なぜ、そのころの商品だとわかるのかというと、襟裏のタグがLとかMのサイズ表記のみだからである。

これは玉塚社長時代のディティールであり、玉塚氏が社長を退任した後はブランドのロゴが復活している。

つぎに無印良品のラムウールカーディガンである。
これも2003年とか2004年にはすでに着用していた記憶がある。

先に2002年か2003年の冬のバーゲンで丸首の方を買った。
価格は覚えていないがおそらく1900円内外だったと思う。
その翌年にVネックを買ったのだが、たった1年くらいで素材感がえらく変わっている。
丸首の方が生地が厚くてVネックの方が薄い。
そしてサイズ感も大きく変わっており、VネックはMサイズにもかかわらずえらくルーズなシルエットである。

つい先月、業を煮やして、このVネックをネットにも入れずに洗濯機にぶち込んで洗ってやって天日干ししたが、わずかしか縮まなかった。
もっと劇的に縮むことを期待したのだが、ウォッシャブルマークのついていないウールニットでも無印良品のは意外に縮まないかもしれない。
他の製品でも試してみたい。

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(洗濯して天日干ししても縮まなかったVネックカーディガン)

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(Vネックの前年に買った丸首カーディガン)

ウールのセーターについて、この2ブランドの品質は高いと思う。
また価格は割安感があり、最終処分価格で買うならさらにコストパフォーマンスが高い。

一方、綿のTシャツ類はそこまで耐久性のある物は少ない。
肌に近くて汗の吸収量が多く、洗濯回数も多いから早い年数でヘタる。
とはいっても、だいたい3年~5年くらいは着続けるのだが。
もちろん中価格帯のブランドのTシャツもそれくらいでヘタってくる。

日本の低価格ブランドはオーバークオリティだと言われたこともあったが、やっぱり消費者の立場とすればありがたい。
なにせ、安くて長持ちするからだ。
その長持ち故に洋服全体が売れなくなっているという部分もある。

品質という観点で見ると、グローバルブランドはイマイチ信用できない。
素材感は悪い物が多いし、縫製だっていい加減だ。
セーターの部位が縫製されていなかったブランドもあった。

国内ブランドに限って言えば、「安物=粗悪品」とは言えないのが現状である。
むしろ2008年以降の原材料費の高騰で、百貨店向けブランドの素材クオリティが低下した分、低価格ブランドとの品質の差がなくなったように感じられる。

洋服は品質の高低だけで買うものでないことは十分に理解しているが、それでも、「黒の無地のセーターみたなベーシック商品なら低価格ブランドでも構わない」と考える消費者が多く現れることも当然だと思う。

まあそんなわけで、これからもユニクロで990円くらいの投げ売り価格で買ったセーター類を大切に着続けたいと思う。