広く普及しているアイテムの一つにレギンスパンツというものがある。
レギンスよりもちょっと厚めで、パンツよりはストレッチ性が高いというものである。
昨年の春夏にユニクロもメンズ、レディースで販売していたのでアイテムの名称としては一般的に認知されていることだと思う。

各ブランドから発売されているレギンスパンツだが、2つの方向からの開発アプローチがある。
一つは、パンツブランドからのアプローチ、
もう一つは、タイツ・ストッキングブランドからのアプローチである。

パンツブランドからのアプローチは、パンツ素材を通常使用するものよりもストレッチ性の高い物に置き換える。
パンツブランドはだいたいが布帛が得意だから、キックバックの強い布帛素材を使用する。

一方のタイツ・ストッキングブランドはニット、ジャージなどの編み物が得意だから、ニットやジャージ素材を使用する。

もちろん、どちらにも例外品は存在する。

見た目は同じだが、売り場や価格帯が異なる。
このため消費者にはちょっとわかりにくい状況となっている。

パンツブランドが企画・製造するだいたい数千円前後になり、タイツブランドの製品はだいたいが数千円が上限となる。平均すると中心価格は2000円前後だろうか。

両方がブティックや専門店と取引する場合は、同じ売り場に並ぶ。
ところが量販店では違う売り場に並ぶことになる。

パンツブランドの製品は、パンツコーナーに。
タイツブランドの製品は、靴下・肌着売り場に

となる。

先日、あるタイツメーカーで、教えてもらったのだが、
量販店の肌着・靴下売り場に並べる場合は、レギンスパンツの前ポケットを取り付けてはいけないのだそうだ。
これは法律で決まっているわけではなく、長年の商慣行でそうなっているという。

量販店側の言いぶんでは、あくまでもタイツ・ストッキングの延長線上の商品なので前ポケットを禁止しているらしいが、不思議なことにお尻のポケットは取り付けても構わないそうで、現にすべての商品がそうなっている。

何とも不思議なお達しである。
後ろポケットはなぜ付けても良いのだろうか?
タイツの延長線上というなら後ろポケットも禁止にしてはどうか?
後ろポケットが付いたタイツなんて見たことがない。

思うに、これは単に量販店の肌着担当バイヤーの勝手な言い分ではないのだろうか。
もしくはパンツ担当バイヤーが勝手に決めたわけのわからないセグメントではないか。
買うお客からすると肌着担当のバイヤーが仕入れた物だろうが、パンツ担当バイヤーが仕入れた物だろうが関係ない。
あくまでも「レギンスパンツ」に過ぎない。

量販店の社内管理体制はさておき、肌着系もパンツ系もひっくるめて一まとめにして「レギンスパンツコーナー化」すれば良いのではないだろうか。

その方が消費者も使い勝手が良いのではないか。

一般的に量販店は売り場間の連動性にひどく欠けるように感じる。

例えばスポーツブランドのライセンス生産した靴下は靴下売り場にしか売っていないことがある。
社内管理体制は横に置いておいて考える。
この靴下はスポーツ売り場に並べても良いのではないか。
その方がお客から見て売り場の整合性が保たれているのではないかと思う。

量販店はこぞって衣料品売り場改革とか衣料品強化というスローガンを掲げ続けているが、こういう売り場間の連動性のなさを先に改めるべきではないだろうか。

衣料品強化の具体策が、ユニクロのヒット商品の丸パクリ劣化コピー(しかも原価率はユニクロ以下に絞る)しかないというのなら、量販店の衣料品売り場が一向に浮上しないのは当然である。