南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

無印良品の「脱げにくいフットカバー」は本当に脱げにくかった

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 無印良品の「脱げにくいフットカバー」は本当に脱げにくかった
 5月末から本格的に暑くなっており、今年は例年より暑くなる時期が早い。
暑さが苦手な筆者にとって早くも嫌な気分である。
本当に夏が嫌いだ。

毎年、夏は7分丈から8分丈パンツにして、足首を出している。
フルレングスのパンツにくらべて足首を出した方が涼しい。

じゃあ、もっと短いパンツを穿けば良いじゃないかといわれそうだが、オッサンの汚い脚なんぞ剥き出しにしても誰も喜ばないし、オッサン本人も汚い脚なんぞ見せたいとも思わない。

だから7分丈よりも短いパンツは自宅以外では穿かない。

7分丈、8分丈パンツにローファーっぽい靴というのが毎年のお決まりのスタイルなのだが、そうなると問題は靴下である。
ローファーとかスリッポンは足の甲が少し短い。

通常のスニーカーソックスでは中途半端に靴下の見える面積が大きくなる。
また足首も中途半端に隠れてしまい、バランスが悪い。

従って靴下の面積を狭くしようとすると、フットカバーを履かざるを得なくなる。
4年前くらいから断続的にいろいろなところでフットカバーを買って試しているが、買って失敗だったのが半数近くになる。

足先を覆う面積が少ないフットカバーという商品はそもそも靴を履くと中で脱げやすい。
物理的に仕方がないのだが、歩くたびに脱げていては気持ち悪い。

そこでなるべく脱げにくいフットカバーを探してあちこちのブランドを試しているのだが、半数くらいは使い物にならない。

昨年は、ジーユーで3足790円になったものと、ユニクロの3足990円を両方買ったが両方ともダメだった。
1度履いたきりで放置している。近々捨てるつもりだ。

何年か前にたまたまライトオンで値下げされてて買ったカモフラ柄のフットカバーはなかなか良い。
またグンゼの商品も良かったが、紫色のトゥシェは何度も履いてつま先が破れてきたので廃棄した。

昨年買った中でもっとも具合が良く脱げにくかったのが、無印良品の「脱げにくいフットカバー」だった。
通常のフットカバーはかかと部分にすべり止めのゲル剤みたいなのが塗られているが、この商品はゲル剤みたいなのは一切塗られていない。
普通の靴下と同様に生地のみである。
それでいて、文字通り「脱げにくい」。

これを3足990円(税込み)で買ったのだが、3足だとやっぱり不便なので今年も買い足すことにした。

無印良品で探してみると、今年もほぼ同じバージョンの「脱げにくいフットカバー」が売られていた。
値段も3足990円(税込み)で据え置かれていたので、迷わず買った。
売り場でチェックしたところ商品の設計は昨年商品とほぼ同じだった。

IMG_2951

(無印良品の脱げにくいフットカバー)




ためしに1足だけ履いてみると、去年の商品より生地が少し柔らかい。
もしくはゆとりのあるシルエットに設計されているのかもしれない。足先への締め付け感が昨年より少ない。

そのままユニクロUで990円に値下がりしたスリッポンを履いて1日中過ごしてみたが、たしかに脱げない。

無印良品の「脱げにくいフットカバー」は今年も素晴らしい性能だった。
3足990円(税込み)という価格を考えると、かなりコスパが高い。

これもコスパオブザイヤー2017候補商品である。

もう3足買い足しておこうかなと思うほどの出来である。
脱げにくいフットカバーを探している人には絶対にお薦めしたい。

あと、試してみたいのが、ABCマートで専用商品として販売されているグンゼが製造する「ストッキズム」である。1足400円と無印良品よりは割高だが、グンゼの中の人が自信作と言っていたので、こちらも今年こそは一度試してみたいと思っている。

もし、ABCマートでストッキズムを買ったら、また評価をまとめてみたい。


インスタグラム始めました~♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro/







「ジーンズカジュアル業界」なんて枠組みはとっくの昔になくなっていた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 「ジーンズカジュアル業界」なんて枠組みはとっくの昔になくなっていた
 先日、繊研プラスにこんな記事が掲載された。

マックハウス白土氏“ジーンズカジュアル業界”は幻想
https://senken.co.jp/posts/machouse-siratuchi-170526

極めて当たり前のことであり、「ジーンズカジュアル業界」の要職におられる方がようやくまともな認識になったのだと感じた。

ところが、小島健輔さんのブログを拝読すると、業界ではこの発言に衝撃を受けておられる人がいるそうで、その人々の認識の古さにこちらこそ衝撃を受けている次第である。

ここでいう「ジーンズカジュアル業界」だが、製造・加工業やメーカーと川下に位置する流通で分けて考える必要があることはいうまでもない。

製造加工業やメーカーにはそれぞれ得手不得手がある。
卸売り型アパレルメーカーにも得手不得手がある。

だからこれらについては「ジーンズカジュアル業界」というくくりは依然として存在するし、この先もある程度はそのくくりは存続し続けると考えられる。

ジーンズや厚手カジュアルパンツの縫製が得意な工場と、ウールのスラックスが得意な工場という枠組みは存続するし、ジーンズカジュアルパンツが得意なアパレルメーカーと、婦人ブラウスが得意なアパレルメーカーの枠組みが崩れることもない。

徐々に作れるものを増やしていくということはありえるだろうが、一気に他ジャンルと融合してしまうようなことはない。工場でいえば設備投資が必要だから、とくに難しい。

しかし、小売店やトータル展開のブランドにおいては「ジーンズカジュアル業界」なんていうのは幻想にすぎない。

なぜなら、それらを利用する消費者はテイストミックスで日々衣服を身に付けているからだ。

スーツや作業現場の制服はその限りではないが、それ以外の場合はいずれもテイストミックスで日々着用している。

例えば、スエットやスエットパーカ、スニーカーは元来、スポーツアイテムである。
ジーンズだとワーキング、アメカジ。
テイラードジャケットはトラッド、ドレス。
MA-1ブルゾンはミリタリー、バスクシャツはマリン、マウンテンパーカはアウトドア。

といった具合である。

ジーンズにウエスタンシャツにウエスタンブーツみたいな感じで、すべてのアイテムのテイストを統一して着ている人はまずいない。

Tシャツにジーンズにテイラードジャケットとか、ジーンズとスエットとMA-1ブルゾンとかいうふうに必ずテイストをミックスして着ている。

チノパンにデニムシャツにテイラードジャケットを着てスニーカーを履くなんていうのもテイストミックスだ。

となると「ジーンズカジュアル」テイストで統一して服を買い続ける人はほとんどいないということになる。
消費者やファッションにとっては「ジーンズカジュアル業界」なんていうカテゴリーはとっくの昔になくなっており、それこそ、業界の人が勝手に持っていた幻想にすぎない。

それにいわゆるジーンズカジュアルショップを除いて、ほとんどのショップにはジーンズが1型くらいは並んでいる。

スーツカンパニーにもデニムパンツは並んでいるし、ビームスやユナイテッドアローズにも並んでいる。
ユニクロは日本でもっともたくさんジーンズを販売していると思うが、ジーンズカジュアルテイストの商品だけではなく、テイラードジャケットもスポーツウェアも並べている。

ほとんどのショップはすでにテイストミックスで販売しており、「ジーンズカジュアル業界」という幻想にこだわっていたのは、ほんの一握りのジーンズカジュアルチェーン店のみにすぎない。

そして、ジーンズカジュアルチェーン店自体が失速傾向にある今、その枠組みはマイノリティに落ちてしまったといえる。


マックハウスはようやくまともな認識になったと見るべきで、驚くには値しない。


ただし、マックハウスの今の施策がヒットするとも思えない。
企業はもちろん、試行錯誤を繰り返し正解を作り上げていくものだが、今のマックハウスは試行錯誤段階にあるといえる。

新形態の「スーパーストア」だが、画像で見る限りはどうもユニクロのレディース売り場の類似に見えて仕方がない。これをビジカジスタイルの新提案といわれても、新鮮味はほとんどない。

またビジカジスタイルはユニクロをはじめ、スーツカンパニーなどでもすでに大量に提案されており、新規参入組はかなりの苦戦が強いられると考えられる。

マックハウスの知名度とブランドイメージとステイタス性をもってそこに参入するにはよほどの新機軸が必要となるのではないか。
単にオールドネイビーの空き地に出店しましたというだけでは消費者は集まらないし、注目もしない。


客を集めるための仕掛けも練らないといけないし、新機軸も打ち出さないといけない。

試行錯誤を経てどのような新形態を完成させるのか期待して眺めていたい。ただし、試行錯誤のまま新形態がものにならない場合もある。はてさてどのような結末を迎えるのか。



インスタグラム始めました~♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro/















洋服が売れないのは店頭よりも本社側に問題がある

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 洋服が売れないのは店頭よりも本社側に問題がある
 自分は、販売員経験が3年ほどある。
といっても、その3年はイズミヤの子会社での量販店内テナントの販売員&店長だった。
いわゆる、著名なブランド店でも大手セレクトショップでもない。

低価格~中価格に属するブランドを取り扱っていた店なので、著名ブランド店や大手セレクトショップのような厳しいノルマは店にも人にも課せられなかった。もちろん、店の売り上げ予算はあったが、達成しないと厳しいペナルティが課せられるわけでもない。そういう意味では良心的な企業だったといえる。

その後は、バッタ屋での助っ人販売が3年位前から断続的に続いているくらいである。

しかし、実際に店頭に立ってみると、商品が売れない要因は、店や販売員だけではどうしようもないことがある。
ことがあると書いたが、販売員側からすると商品が売れない要因の大半以上は、本部・本社にあると感じる。

1、商品が店の顧客層にマッチしていない。デザイン、価格ともに
2、本社の販促・告知・広報がお粗末で来店客が増えない
3、商品の補充追加が不十分、まるでダメ

この3点は店頭ではどうしようもないが、売れる売れないはこの3点に大きく左右される。

ゴミ屑みたいなデザイン・品質で価格が割高で、しかも無名ブランドの商品なんて普通に並べていても売れるはずもない。
本社スタッフは「それを売るのがプロ」とか「できる営業マンは石ころでも売る」とかそういうアホな精神論をぶち上げることがあるが、そんなもんで売れるのなら、今頃日本の景気は20年間も低迷せずにとっくに回復している。

経費の使い過ぎで破綻したワイキューブの安田佳生・元社長もその著書の中で、「石ころを私だと思って買ってください」と売りつけるような営業マンはダメだと書いている。
そんな売り方で通用する営業マン・販売員なんてほとんどいない。

大半の普通の健全な消費者は、いくら販売員の口が上手かろうと、販売員がイケメン&美女であろうと、自分にとってメリットのない「石ころ」は買わない。

店頭からすると、もっと売れる商品を仕入れるor作れよ、と言いたくなるし、もっと売りやすい値段にしろよとも思う。

またいくら販売員が有能でも店に客が来ないとどうしようもない。
店に客を誘導するのは本社の広報・告知・販促であり、それができないなら、その本社は無能集団である。

そして、補充追加の問題も店ではどうしようもない。

オーナーが経営する個店なら話は別だが、チェーン店の多くは本社が補充追加を管理している。
いくら売れ筋でもサイズ切れ・色柄切れを起こせば売れなくなる。
その補充追加をそつなくこなすのは本社の仕事であり、それができない本社は無能集団である。

ひいては無能集団を作り上げた経営者にすべての責任がある。
人材採用、人材教育すべての面においてだ。

さらに補足すると、チェーン店の場合、価格の上げ下げも本部指示でなされる。
これが的を外している場合が多い。

下げなくても売れる商品を下げる指示が来たり、下げなくては売れない商品なのに下げる指示が来ないとか、そんなことは日常茶飯事だ。

何故これを書いているかというと、アーバンリサーチが発表した「接客不要ショッパー」について、販売員側から痛烈な反論が出ているからだ。
そのショッパーを持っていると、接客されない。
だから接客されるのが苦手な人も店に来てください。ということである。

企業やブランドのお偉いさん。そろそろ何でも「販売員」に原因なすりつけるのやめませんか?
http://topseller.style/archives/3480

アーバンリサーチがとった「接客しないで袋」が根本的な解決策にならない理由わかりますか?
http://ryoheiyotsumoto.com/urshopper/


あと、単に「見に来ただけ」の客がわざわざショッパーを持つというのは、客側にも抵抗があるのではないかとも思う。だって買う気がないのだから。
買う気もないのにわざわざ接客を避けるためだけにショッパーを持ちたいか?という疑問もある。

今回の一件は、販売員側からすると腹の立つ言いぐさといえる。
販売員だってやりたくてしつこく声掛けをするわけではない。


著名ブランド、大手セレクトショップの多くは強烈なノルマを販売員と店に課している。
それを実現するためには過剰な声掛けをせざるを得ない。

現に、どう見ても買う気がなくて調べるためだけに店に来たお客にも「どうして声をかけないのか」と指導するブランドは数多い。

アーバンリサーチの本社がそういう指導をしていたのかどうかはしらないが、そういう指導をしていたブランドがアーバンリサーチに追随するようなことがあれば、それこそ「本社はアホの集まりか」である。

売れない時代の打開策として接客不要を持ち出すのであれば、今後、どの店もユニクロ方式で客に呼び止められるまで接客をしないようにすればよい。
いっそのこと、店頭に端末を置いて、そこから購入してもらうようにすればよいのではないか。

ちなみに、個人的にはユニクロ方式が好きだ。
ユニクロ、無印良品、ジーユー、ジーンズメイトなどはこちらから話しかけるまで放置してくれている。
話しかけるということはかなりの高確率で買う気持ちができているから、販売員側としても効率的である。

本社スタッフ&経営者が売れない原因のほとんどを販売員側に押し付ける傾向が強い。
それは販売員を経験した業界人なら誰しもが感じていることだろう。

それほどに責任を押し付けられながら、本社スタッフに比べて給料は安く休日は少ない。おまけに立ち仕事で体にもキツい。
だから販売員になりたいという人が減っているのであり、最早アルバイトやパートですら集まりにくくなっている。
もっと時給が高くて美味しい仕事はほかにいくらでも転がり始めているから、アルバイトやパートは全部そちらに吸い取られている。
本当に業界の自業自得としか言いようがない。

旧態依然としたアパレル、セレクトショップ、ブランドは今後ますます淘汰されて市場から退場させられることは間違いない。


インスタグラム始めました~♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro/



誰がアパレルを殺すのか
杉原 淳一
日経BP社
2017-05-25







PR





記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード