南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

綿が150年ぶりの高騰

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 綿が150年ぶりの高騰
 先日、ある紡績の部長さんと同席した。
部長さんによると「綿の相場が高騰している。アメリカ南北戦争以来の高値」だという。
アメリカ南北戦争は1861年~1865年なので、およそ150年ぶりの高値ということになる。

10月26日付の「繊維ニュース」によると、世界的な綿花高騰を受けてパキスタン国内の綿花も高騰しているという。以下に引用させていただく。

パキスタンで綿花が一段と高騰している。洪水被害で今季の綿花収穫量が予想を下回ることが確実なことに加え、世界的な綿花高騰を受けてパキスタン国内でも綿花価格が上昇。先高感と需給タイト感から23日には紡績や綿花商が大量の買いに動き、一時は1マウント(37.32キロ)7800ルピーをつけるなどパニック相場の様相を呈してきた。

とのことである。

世界的な綿花高騰と洪水被害での収穫量低下のダブルパンチでパキスタンの綿花が値上がりしている。

冒頭の紡績部長さんによると、つい最近まで、綿が足りない分はポリエステルを混ぜることで乗り切っていたが、ポリエステルも若干値上がりし始めたという。これはポリエステルの需要増によるところが大きいようだ。

特殊な素材を除いては基本的なポリエステルは綿よりも安く、価格が上昇しにくい。
綿が足りない場合はポリエステルを混ぜることで値段を抑えられる。


原料は不足し、高騰しているが、製品の値段は上がらない。前年据え置きか、下手をするとさらに下がる傾向にある。製品代には、縫製・加工工賃ほどの上乗せはないとはいうものの、生産業者はますます苦しくなる。
また、アパレルのバーゲンセールもこれまで以上に利益を削ることになる。

もっともその部長さんによると「来年の綿の値段は落ち着くかもしれない。なぜなら、綿の高騰を見て、中国が綿の栽培量を増やす可能性が高い。そうすれば、再び綿の値段は落ち着く」という。さてどうなることやら。

ライトオンとジーンズメイトは10月度も大苦戦

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - ライトオンとジーンズメイトは10月度も大苦戦
 ライトオンとジーンズメイトの10月度売り上げ速報が発表された。
ライトオンの既存店売上高は前年比14・1%減
既存店客数は同13・5%減
既存店客単価は同0・7%減

ジーンズメイトの既存店売上高は前年比22・8%減
既存店客数は同17・7%減
既存店客単価は同6・2%減

に終わった。
ライトオンは客単価はほぼ前年並み、ジーンズメイトも6%減にまで
下げ幅が小さくなっていることから、単価下落もそろそろ底打ちになりつつある。
一方、両社とも客数の低下が止まっていない。

客数の低下が止まらないということは、消費者が離れている証拠であり、
マックハウスも含めて大手ジーンズチェーン店は、規模を縮小して事業の再構築に取りくむ必要がある。
ジーンズメイトは10月から新業態「ワケあり本舗」を
mina町田とPAT稲毛に出店した。
ありていに言えば、アウトレットの低価格店であるのだが、
FRグループの商業施設で、ライトオンも入店しているmina町田にアウトレットを出店するという取り組みには疑問を感じる。
さらに言えば、いくらアウトレットとはいえ、もう少しマシなネーミングはなかったのだろうかとも思う。

10月19日付けの繊研新聞一面には、7~9月のファッション消費が悪化したとのアンケート報告記事が掲載されており、10月以降の見通しも「現状変わらず」が7割を占めている。
9月末からの気温の低下で、ようやく秋物が動き出し、一部店舗では好調になりつつあると聞くが、大部分の店舗ではまだまだ売り上げが厳しい。

一番ファッションに夢を持っているのは「ハートキャッチプリキュア」?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 一番ファッションに夢を持っているのは「ハートキャッチプリキュア」?
 繊維、ファッション業界で多くの人と触れ合うと「ファッション」というものに夢や希望を持っていない人が多い。自分もそうなのだが。
ファッション専門学校への入学希望者が減少し続けているのもその表れではないかと思う。
アパレル各社を長い間見ていると、大きな成長を遂げた企業が例外で、ほとんどが中小、零細にとどまるか、または10年以内に消滅していく。大企業に成長を遂げてもいずれ縮小、経営統合、消滅する運命が待ち受けている。


アパレルやファッション産業に夢や希望があったのは80年代のバブル期までのことで、今の50歳以上でないとその当時の熱気やムードはわからない。40歳の自分が就職する直前でバブルは崩壊していた。
もちろん、今の20代でもファッションに夢を持って新たに事業を起こす人たちもいる。バブル期や高度経済成長期ならあっという間に百億円くらいになれたかもしれないが、現在ではそれは難しいだろう。
バブル期や高度経済成長期よりも慎重で、考え抜いた戦略が求められると思う。


そんな状況を見ていると、ファッションへの夢や情熱を一番まじめに訴えているのは「ハートキャッチプリキュア」ではないかと思えてくる。
ファッション部の部員を増やし、8か月くらいかけてファッションショーの準備をしている。当たっている部分も外れている部分もあるが、ファッションの素晴らしさを説いている。
だから意外に業界のおじさん、おばさんもこの番組を見ているのではないだろうか。

でも、やっぱり思う。「ハートキャッチプリキュア」のキャラクターみたいな考え方でこの業界に入ってくると、大きくなる前に潰れてしまうだろうなあ。





記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード