南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

チョイ悪オヤジは要らない

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - チョイ悪オヤジは要らない
 岸田一郎氏が創業した「KI&Company」が特別清算されることが11月11日に発表された。
http://www.fukeiki.com/2010/11/ki-company.html

「LEON」の名物編集長として名を馳せた同氏だが、独立後創業した「ZINO」はあまり振るわなかった。

オヤジ向けラグジュアリー雑誌というジャンルを切り開いたのは岸田氏率いる「LEON」だったが、2匹目のドジョウはいなかった.


現在、オヤジ向けラグジュアリーファッション雑誌は「LEON」のほかに「UOMO」「SAFARI」「OCENS」とある。しかし、毎号のページの分厚さから見て、順調に広告が集まっているのは「LEON」と「SAFARI」のみで、後はペラペラに薄い。すなわち広告の集まりが良くないということである。
もちろん「ZINO」も創刊号こそ分厚く広告が集まっていたが、廃刊前はペラペラだった。

雑誌の広告の集まり方の単純な見分け方として、分厚さがある。
広告が多数集まっていればまるで電話帳のように分厚くなるし、集まっていなければペラペラになる。

ところでオヤジ向けラグジュアリーファッション雑誌が4誌も5誌も必要だろうか。たぶん2誌で十分なのだ。
だから「LEON」と「SAFARI」の2誌が支持を集めているといえる。

個人的にはオヤジ向けラグジュアリー雑誌の提案するライフスタイルはあまり好きではない。バブルの残滓のようにギラギラと「モテる」ことばかりを主眼に置いている。世のオヤジたちはそこまで性欲でギラギラしているのだろうか?
ラグジュアリーと言われているが、成金趣味に近いようにも見える。


岸田的価値観のビジネスが崩れたというのは個人的には歓迎すべきことだと考えている。

10月でカジカジキッズが休刊に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 10月でカジカジキッズが休刊に
 10月発売号をもって、関西限定の子供服雑誌「カジカジキッズ」が休刊となった。何度もいうように休刊というのは事実上の廃刊のことである。

関西密着型のストリートファッション雑誌「カジカジ」の子供服版だったのだが、広告収入が伸び悩んだのだと推測している。
子供服雑誌は大人向けのファッション雑誌に比べて広告収入が集まりにくい業界構造となっている。

子供服アパレルを主要顧客と考えると、業界規模が小さすぎる。
例えば、ミキハウスは最盛期には300億円を越える売上高があり、子供服メーカーのナンバーワンであった。しかし、反対にいえばナンバーワン企業の売上高が300億円強しかないということになる。
ユニクロは7000億円、ワールドやオンワード樫山も2000億円を越えている。いかに大人服に比べて子供服業界のパイが小さいかが良く分かる。

そして、新進メーカーは次々と生まれてくるものの、従業員3人程度の零細企業がほとんどである。子供服合同展「キッズマジックショー」には最大30社前後の出展社があるが、従業員10人未満の企業がほとんどを占めている。そんな企業が年間何百万円もの広告を出稿できるはずがない。
勢い、大手企業や老舗ブランドに頼らざるを得ないが、そればかりでは誌面としては面白みに欠ける。

こう考えると子供服雑誌はなかなか舵取りが難しい。

また流通を主役に据えても、子供服の流通は西松屋、赤ちゃん本舗、ユニクロである。いずれも低価格販売だ。
世間の大多数の消費者は、子供の成長によって毎年買い替える必要に迫られる子供服は「なるべく安く買いたい」と思っている。
これらを毎号毎号特集すると何だか安物の通販カタログみたいになってしまう。誌面のクオリティは低くなる。

こう考えると子供服雑誌は、ほんの2,3誌が存在すれば十分ということになる。

センイ・ジヤァナルが破産。負債総額は4億円

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - センイ・ジヤァナルが破産。負債総額は4億円

 繊維業界紙、センイ・ジヤァナルが11月29日号を最後に廃刊し、11月30日に自己破産申請の準備に入ったという。
負債総額は4億円。

http://www.fashionsnap.com/news/2010-11-30/seni-journal/

ファッションスナップドットコムに詳細と沿革が述べられているのでご参照いただきたい。

11月1日に日本繊維新聞が経営破綻し、1カ月で2紙が消え去った。
個人的にはセンイ・ジヤァナルの方が先になくなると思っていたが、50人前後の社員を抱えていた日本繊維新聞の方が先に倒れ、10人前後で運営していたセンイ・ジヤァナルの方が、人件費が少ない分だけ長く残れたといえる。

以前、ツイッターでも述べたのだが、繊維業界紙4紙の経営状況は

日本繊維新聞≒センイ・ジヤァナル<繊維ニュース<繊研新聞の順であり、下位2紙がなくなり、業界紙は繊維ニュースと繊研新聞の2紙になってしまった。
90年代初頭に経営危機に陥った日本繊維新聞は、紡績や商社の資本援助で15年間生き延びたのだが、センイ・ジヤァナルはニット製造機械メーカーやミシンメーカーからの資本援助によって今日まで生き延びてきた。

しかし、11月に入ってセンイ・ジヤァナルは自社のHPを維持できなくなり、他のブログサイトにジャンプするようになっており、サーバー維持もできなくなったということでは「かなりヤバイな」と思っていた。来年前半には逝ってしまうのではないかと考えていたが、11月末で終わったので予想よりも早かった。

従来型の繊維業界紙4紙は媒体数が多すぎた。2紙になってちょうど適正規模ではないだろうか。しかし、残る2紙も決して安泰ではない。いっそのこと、元が同じ会社なのだから繊維ニュースと繊研新聞が再合併すれば一番効率的だと思うのだが。

ところで、取材対象先からの資本援助で生き延びることが報道機関として正しい姿だろうか。と常々考えていた。
もちろん、媒体スタッフは生き延びなければならないから、取材対象先からの援助であろうとも受けるべきだと言うだろうが、新聞という業態からすれば望ましくない。
なぜなら、資本援助先のニット機械製造メーカーや紡績について不利益になる報道は自然と差し控えるからである。

テレビ局や朝日や読売などの一般紙でさえ、広告スポンサーの事件については報道に手心を加えると言われている。これが広告スポンサーでなく、資本主だったらどうだろうか?さらに手心を加えることになるだろう。そうなれば、業界紙として報道する資格はないと思う。

商社やアパレル、原料メーカーに広く資本参加を募って業界向けの媒体を作るという構想があるとする。
しかし、出来上がった媒体は何のための媒体だろうか?資本参加企業のPR紙となるだけである。こういう構想で出来上がった媒体はロクなものではない。それならいっそのことPR業務に徹すればよい。

そういう意味では独資で踏ん張っている繊維ニュースと繊研新聞に頑張ってもらいたい。

PR
PR






記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード