南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

今後のシルバー向け市場を考えてみた

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 昨日、75歳になるお父上の服を買うような店がなくて困っておられるという方からコメントをいただいた。高齢者向けの洋服店という市場はあるのではないか?とのご質問があったので、つらつらと考えてみた。


たぶん市場はあると思う。
それもひどくニッチな形で。とくに男性向けはさらにニッチではないかと考えている。

きっと一度、どこかのブログでも書いたことがあると思うのだが、2005年ごろ、団塊世代向けのブランドが続々と開発されたことがある。例えば、ポイントの「アンダーカレント」。しかし、残念ながら失敗に終わっており、その後「アンダーカレント」は40代向けに顧客ターゲットを変更した。


「団塊世代は高感度」とか「団塊世代は金を使う」と2005年当時言われていたが、実際はそうでもなかった。女性と男性では団塊世代は差異があると思うんので男性に限って言えば「一部の人を除いて、正直あんまり服装に興味はないし、高感度ではない」と思う。
はからずも繊維業界の端っこに身を置いて17年くらいになるのだが、30代前半にお会いした団塊世代の方で、服装が高感度だった方は数えるほどしかいらっしゃらない。
仕事柄、紡績や合繊メーカー、産地の方々とお会いすることが多かったのだが、団塊世代の方は非常にモサッとした、ダサっとしたスーツを着ておられることが多かった。
これが、東京の大手総合アパレルの部長・役員クラスになると異なるのだろうが。



紡績や合繊メーカー、産地企業の方々というのは、アパレル業界以外の会社員の方と極めて嗜好性が近いと思う。
もちろん、彼らも当時50歳代で家のローンだとか子どもさんの教育費だとかで経済的に厳しかったのだとは思う。が、2005年当時なら、スーツカンパニーもあったし、鎌倉シャツもシャツ工房もあった。廉価商品でも色柄のコーディネイトは工夫できたはずである。「月に1枚、3900円のドレスシャツくらいは買えるでしょ?」と言いたい。

その時に工夫しなかったということは、それだけ興味がなかったと言えるのではないかと思う。例えば総合アパレルの社員でも給料の低い方も多数おられる。しかし、洋服好きな方なら、低価格ブランドを買ってコーディネイトをそれなりに楽しんでおられる。(心の底からは楽しめていないだろうけど)
興味があるかないかの違いだと思う。


団塊世代の方でさえこうなのだから、その上の世代の方はもっと興味がないのだろうと思う。


女性用の服でも、従来「ミセス向け」とされてきた商品は、現在「シルバー向け」になっている。50代半ばまでは、サイズさえ合えばキャリア向けブランドを着ることを好んでいる方が多く、従来のミセスブランドはシルバーブランドとなっているのが現状である。


以前、テレビ番組で「お年寄りの銀座・巣鴨」が紹介されていたが、70歳代以上の方々の好むような従来型の「シルバー向けの洋服」が多数並べられていた。ああいう商品を好む方々は、時間が経過するごとにドンドン少なくなるだろう。代わりに今の団塊世代、50代が70代、60代となりシルバー向け商品のテイストも様変わりしていくのではないかと思う。



コメントをいただいた方のお父上がどんな服を好まれるのかわからないが、従来型のシルバー商品は今後メンズ、レディースともに少なくなると考えている。これを機会にお父上のイメージチェンジをされても良いかもしれない。

パシュミナストールについて。パシュミナ100%という原料はない

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 ずっと以前から疑問に思っていた商品「パシュミナ」のストール。
パシュミナって何よ?

以前、倒産する前のコロネット商会(倒産再生後の社名、コロネット)の部長さんに教えていただいた「パシュミナの定義」とは「カシミヤ山羊から取れる、最上級の細番手のウールのことで、それで作った極薄のストール」とのことだった。
ウールに限らず、綿でも麻でも繊維長が長い細番手ほど高級とされており、カシミヤの中でも飛びぬけて細番手であるから、パシュミナストールの商品価格は高額にならざるを得ない。

しかし、昨今では本来の「パシュミナの定義」がグダグダに崩れている。
パシュミナは商品名であり、品質表示は「カシミヤ100%」と書くのが正しいのだが、まがい物があふれかえっており「パシュミナ100%」という表示がまかり通っている。残念ながら表記法的にも材質的にも「パシュミナ」という書き方は誤っている。
なぜなら、通常のウールは「羊毛」または「ウール」の表記であり、カシミヤなら「カシミヤ」、アルパカなら「アルパカ」、ラマなら「ラマまたはリャマ」、アンゴラなら「アンゴラ」、ヤクなら「ヤク」としか表記できない。
この段で行くなら、「パシュミナ」という動物が存在することになる。


P2031118

(カシミヤの毛で作られたカシミヤ山羊のミニチュア人形)


先日、ウール関係者とパシュミナ談義になったのだが、その関係者によると「パシュミナ100%」という表記はカワイイもので、稀に「パシュンという動物の毛から作られました」という商品説明を見かけることがあるそうだ。
これには笑うしかない。「パシュン」という動物は地上に存在しない。ピカチュウと同じ創作上の動物である。

存在しない動物「パシュン」の毛で作られたストール。なかなかファンタジックな設定である。竹取物語の「火ネズミの裘」のようだ。


その「パシュン」の毛から作られた「パシュミナ100%」のストールがなんと1900円とか2900円で販売されているのだが、真実の「パシュミナストール」であるなら1万円は裕に越える価格となる。
通常の羊毛(ウール)でも極細番手でストールを製造すれば、パシュミナに近い肌触りとなる。おそらくよほどのウール関係者でなければ手触りでは区別できないだろう。
しかし、その場合の原料表記は「ウール100%」か「羊毛100%」のどちらかでなくてはならない。


はっきり言って1900円で販売されている「パシュン」の毛で作られた「パシュミナストール」はニセモノである。くれぐれもニセモノを掴まないように。

西友侮りがたし・・・・・・・。

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 先日、Pコート型やバルカラーコート(ステンカラーコート)型のダウンジャケットが変わり種として面白いのではないかと書いたが、さっそく西友の紳士服売り場で発見してしまった。

西友、侮りがたし・・・・・・。


西友で発見したのは、トレンチコート型とステンカラーコート型の2種類。カラーは黒しかない。材質はナイロンで中にダウンが詰まっているタイプ。
価格は9900円だが、冬物最終処分で4950円に値下がりしている。

CA3G0070

(トレンチ型ダウンコート)



CA3G0071

(ステンカラー型ダウンコート)










このコートを発見したのをきっかけに、
西友のメンズ売り場を丹念に調べてみたのだが、
結構良い感じの色柄のジャケットやらセーターやら、シャツがある。

年末に紹介したウール素材のダウンジャケットもまだ残っている。定価7900円が3950円に値下がりして。



しかし、せっかく良い見え方の商品があっても、売り場作りのチープさから、ちっとも良く見えない。思いっきり安物に見える。
ウールのダウンジャケットなんて、それなりのセレクトショップに並んでいたら、もっと良く見えるのに、西友の売り場だとバッタ物にしか見えない。

非常にもったいないと思う。

おそらく、他のイオン、ヨーカドー、イズミヤなどの他の量販店も同じだと思う。商品のレベルはそれなりに上がっているのに、売り場作り(照明や什器)が安物くさいからチープに見えているのだと思う。
量販店は商品の開発・製造システムをごちゃごちゃと改善するよりも売り場作りを改善した方が売上高は伸びるだろう。
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