南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

格差が顕著な2月売上速報

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 格差が顕著な2月売上速報
 さて、恒例のライトオンとジーンズメイトの月次売上速報を。
今回はこの2社に明らかな差が出ている。

ライトオンの2月既存店売上高は前年比3・4%増
既存店客数は同1・2%減
既存店客単価は同4・6%増


とかなり久しぶりに前年実績を上回った。
2009年9月以降で既存店売上高が前年実績を上回ったのは初めてのことである。
客数は微減だが、許容範囲内と言えるだろう。


一方、ジーンズメイトだが。。。。
2月既存店売上高は前年比10・7%減
既存店客数が同14・2%減
既存店客単価が同4・1%増


とこちらは、下げ止まる気配がない。


両社のコメントだが、ライトオンは冬物アウター、冬物ニットが好調に動いたというが、ジーンズメイトはジーンズ不振とともに春物が鈍かったため苦戦したという。はたしてどちらが実状をより的確に報告しているのだろうか?
自分はライトオンの方が実状を的確に報告していると思う。なぜならこの2社は20日締めである。2月21日からはめっきり春めいてきたがそれまではかなり寒く、2月14日は全国的に大雪だった。そのため、本来なら冬物の最終処分品が順調に動いたはずである。そして、この2社とも2月20日までかなりの冬物を残していた。ライトオンはそれを順調に売ったのだろう。ジーンズメイトは、低気温で春物が伸びる気配がないなら、なぜ在庫の冬物を前面に押し出さなかったのか?謎である。


ちなみに同じく20日締めのしまむらの売り上げ速報を見てみよう。
しまむらグループは既存店客数と既存店客単価は発表していない。

しまむらの2月既存店売上高は前年比3・1%増
アベイルの2月既存店売上高は同6・3%増

となっており、好調だったと言える。

こうなると、下げ止まる気配がないのはジーンズメイトのみということになり、企業間格差が顕在化し始めたと言える。
とにかくジーンズメイトの奮起に期待したい。

大阪伊勢丹はLUCUAなしでは成り立たない

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 大阪伊勢丹はLUCUAなしでは成り立たない
 5月4日にJR大阪三越伊勢丹がオープンする。
この百貨店に関しては、隣接直結するファッションビル「LUCUA」とまとめて楽しむべきだろう。JR大阪三越伊勢丹単体では「ありふれた陳腐な保守的百貨店」である。


参考にLUCUAのHPを見ていただきたい。

http://www.lucua.jp/index.html

ビームス、ジャーナルスタンダード、トゥモローランド、ディーゼル、トップショップ、アーバンリサーチストアなど人気セレクト、人気ブランドが入店している。このほか買いやすいブランドとしては「無印良品」もある。大丸梅田店には「ユニクロ」が入店するので、両方を買い回りできる。


一方、JR大阪三越伊勢丹(以降、伊勢丹と表記)は、取り立てて目新しいブランドはない。伊勢丹は梅田地区の中で一番狭い百貨店として建設されている。地下1階には、ヤング向け売り場「イセタンガール」を開設するのだが、ここもあまり見るべきモノがない。新宿店と比べるとラインナップは見劣りする。
この「イセタンガール」は、大丸梅田店にオープンする「うふふガールズ」と対抗する目的だと思うのだが、ウエアのブランドは「バーバリー ブルーレーベル」「トゥビー バイ アニエスベー」「リッチミーニューヨーク」「ペイトンプレイス」「ディアプリンセス」の5ブランドしかない。
しかもラインナップにはまったく新鮮味がない。

とくに「ペイトンプレイス」と「ディアプリンセス」というブランド選びには首を傾げざるを得ない。「ペイトンプレイス」はファイブフォックスのブランドだが、DCブーム終焉以降はほとんど注目されなかったブランドだし、「ディアプリンセス」はイズムのブランドで、2000年前半の神戸エレガンスブーム以降は鳴かず飛ばずである。


近隣に大丸があり、阪急があるためブランド誘致も厳しかったのだと思うが、それにしても・・・という内容だ。
今後、ブランドの入れ替わりがあるかもしれないので、そこに期待するしかないだろう。


一般に「ファッションの伊勢丹」と呼ばれることから、この大阪伊勢丹には過剰な期待がかけられてきた。しかし、実際の「ファッション」部分は、隣のファッションビル「LUCUA」が受け持つと考えるべきだろう。

グルーポンの景表法違反は氷山の一角

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - グルーポンの景表法違反は氷山の一角
 グルーポンの残飯おせち事件を引き起こした外食文化研究所に2月22日、行政処分が下った。

グルーポンおせち、外食文化研究所に行政処分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110222-00000867-yom-soci


読売新聞の記事から引用すると、処分内容は

景品表示法違反(優良誤認など)である。

また、サイトを運営する「グルーポン・ジャパン」(東京都渋谷区)に対しても、出品業者に対して「50%以上の割引」を条件付けるなど、無理な価格設定を引き起こしかねない運営を改めるよう要請した。

とのことである。

以前、ほかのブログでも指摘したように、販売実績がないのに割引価格を提示するのは景品表示法(景表法)違反となる。

わかりやすく言えば、「10000円の50%オフ」による「5000円」と表示したければ、一定期間10000円で販売した実績がないと表示できないということである。10000円での販売実績のない5000円の商品は、定価5000円と表示するしかないということである。

これを禁止しないと、いくらでも元値が高い値札を付けることが可能となる。販売実績がないのに「10万円の90%オフ」で「10000円」とか、「50000円の90%オフで5000円」とかの表示も可能となってしまうわけである。例えば、ユニクロがオックスフォードシャツを定価が1900円にも関わらず「元値7900円の75%オフ」と表示したらどうだろうか?
グルーポンの表示はこれと同じことをしているのである。


洋服は、原価が非常に分かりにくい。素材・縫製が良くても価格が安いブランドもあるし、素材も縫製もあまり良くないけれどもブランド名だけで価格が高いブランドもある。綿花が2ドルを越えた現在でさえ、洋服の価格上昇が叫ばれないのはそのせいである。
反対に食材は原価がわかりやすい。だからコーヒー豆が急騰すれば、インスタントコーヒーの値段も上がる。

しかし、料理はどうだろうか?食材ほどには原価がわかりにくい。そこそこ良い食材を使い、味もおいしいのに価格が安い料理もある。反対に味はさほどでもないのに価格の高い料理もある。
ひどく乱暴に言ってしまえば洋服も料理の値段も売り手が付け放題だ。

だからこそ元値の偽造は犯罪なのである。


しかし、残念なことに小売業者でさえこの景表法を理解していない場合が多い。こと洋服に限って言えば、そこそこの大手小売でさえも、元値を偽造しようとするケースがある。自分が景表法を教えてもらったのは、友人のデニムOEM業者からである。
彼は、以前、量販店向けの衣料品メーカーに勤務していたのだが、そのメーカーで景表法について厳しく指導されたという。
彼によると「大手量販店ですら景表法に対しては無頓着な担当者がおり、元値の偽造を要請することがあった。その都度景表法を持ち出して注意した」とのことだ。

今回のグルーポンは事件が大きくなりすぎて景表法違反が発覚した事例だが、厳しく適用するならまだまだ摘発される小売業は増えるだろう。それは飲食に限らず、洋服の小売業者も相当数に上るはずだ。今回の景表法違反は、ほんの氷山の一角にすぎない。


PR





記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード