南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

国内製造加工業のアジア移転は商社や大手ブランドだけのせいではない

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 繊維製品の生産拠点が国内から海外へと急激に移転したのは90年代である。
90年代前半のバブル崩壊がその傾向に一層拍車をかけた。

縫製分野は顕著で、現在、国内で流通する衣料品の数量ベースでは3%が国内製で、金額ベースだと26%くらいが国内製である。

また生地生産、染色加工、洗い加工も海外移転が進んだ。

こうした動きについて、いわゆる「良心的ファッソニスタ」あたりからは、大手商社や大手ブランドが血も涙もないコスト削減目的だけで製造加工業のアジア移転を進めたといわれているが、それは一面的な事実でしかない。

実は、80年代後半とか90年代前半に、いち早く、国内製造加工業者自身がビジネスのメリットを追求して、自らアジア地区へと進出したケースもそれほど珍しくない。
だから、製造加工業の海外移転は、商社や大手アパレルだけの原因ではない。

ここの部分の認識を間違えると、商社や大手アパレルだけが悪者で、製造加工業者は無力な被害者という事実ではない構図しか描けなくなってしまう。

自由な経済活動という思想に立脚して、利潤の追求を目的として自ら、中国をはじめとするアジアへ進出した製造加工業者もあったということを忘れてはいけない。

旧大手のジーンズアパレル企業は自社で縫製工場を抱えていたところも多かったが、例えば、ベティスミスも90年代に中国の張家港に自社縫製工場を設立している。
もう手放してしまったが、ビッグジョン、ボブソンも90年代には中国に自社縫製工場を所有していた。

大手洗い加工場の西江デニムもすでにかなり前から中国に進出している。

最近だと、デニム生地工場のカイハラがタイに自家工場を設立した。

中国からのタオル輸入が急増して、2001年ごろに、タオル産地が一丸となって、輸入制限のセーフガードを発動してもらうべく、国会へ陳情団を繰り出すことがあった。
結果的にセーフガードは発動されなかったが、あるベテランのコンサルに言わせると、「初めからセーフガードが発動される可能性はなかった」という。

その理由は、すでにタオル産地の中にも早くから中国へ進出して工場を設立している企業が何社もあったからである。

セーフガードが発動されて輸入制限されれば、彼らは自分で自分の製造物に制限をかけてしまうことになる。
だから、そうした業者からは反対ないし、静観という意見が出るだろうから、政府としても発動させにくいということになる。

すでに2001年の時点で、国内産地は一枚岩ではなく、中国進出組も相当数存在したということである。

もちろん、中国をはじめアジアへ進出して失敗した製造加工業もあるだろうし、成功した製造加工業もあるだろう。
そんなものは時の運と経営者の采配の良し悪しによっての結果でしかない。
進出そのものが「悪」だったのではない


「良心的ファッソニスタ」は基本的に左巻っぽい思想の人が多いが、こと国内の製造加工業者に関すると「産地を守れ」とか「低価格海外品を排除しろ」という保護主義・国粋主義を唱えることが多く、思想に統一性をまるで感じない。


自由主義経済において、製造加工業者が国内での操業にこだわるのも、利潤と拡大を目的に海外へ進出するのも、どちらも尊重すべきであり、規制することはできない。


個々の企業経営者の判断を尊重し、ビジネス的にどのように付き合うかを考えるだけのことである。


一方的な「製造加工業者は無力な被害者」という見方は、製造加工業者側にとっても、それらと取り組むブランド側にとっても、有益なことは何一つない。





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ビジネススーツに「突飛な個性」は必要ない

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 先日、茂木健一郎という人が就活生を「無個性だ」と批判したが何が言いたいのかさっぱりわからない。

もともと、個人的には茂木健一郎という人が嫌いである。
小太りな上にもじゃもじゃの白髪交じりの長髪という清潔感のない風貌も嫌いだし、左気味の発言も嫌いである。

個人的な好みはさておき。

就活生、特に男性は今では一様に黒のスーツを着ている。
筆者が大学生のときは紺が主流だった。

「全員似たようなスーツなんて面白くないなあ」と、25年前に自分も思ったが、元来、スーツというのはそんなに個性の強い衣服ではない。
メンズのスーツはドレスコードが厳格に決められている。
一方、女性がビジネススーツを着始めた歴史は比較的浅いため、ドレスコードはメンズより緩やかである。
緩やかというよりはルールが確立できていないという方が実情に近いと感じる。

なので、レディースのスーツについてはここでは触れない。

メンズのスーツ、とくにビジネスで使えるスーツだと本来の色は紺とグレーの2色である。
そういう点で見ると、今の就活生の「黒一択」というのは確かにおかしい。

まあ、黒も入れても3色だ。
ベージュや茶系のスーツもあるが、カジュアル度合いが高まる。

欧米では紺とグレーのビジネススーツが正統で、その色合いが濃ければ濃いほどフォーマルになる。
濃紺、濃グレーがもっとも格調が高い。

紺もグレーも色が薄く明るくなるごとにカジュアル度合いが増す。

チャコールグレーがもっともフォーマルで、ミディアムグレー、ライトグレーになるごとにカジュアルになる。
また無地がもっともフォーマルで、ストライプやチェック柄になるとカジュアル度合いが増す。
これは紺も同じだ。

欧米だとチャコールグレーのスーツがもっともフォーマルで格調高いとされており、紺よりも重視されている。

しかし、個人的にいえば日本人がチャコールグレーのスーツを着るとどうしてもモサっと見えるので、日本人には紺の方が似合うのではないかと思う。

で、就活に戻ると、就活の面接というのは就活生にとってはフォーマルな場なので、(本来は黒一択という状況はおかしいし奇異だが、百歩譲って)黒無地スーツを着用することはそれほどおかしな話でもない。
本来ならチャコールグレーか濃紺を着用すべきだと思うが、黒という選択肢があっても仕方がないかなとも思う。

しかし、フォーマルな場である就活にベージュや茶系のスーツを着てくる学生がいたら、それはおかしな話であり、それこそドレスコードに厳格な欧米社会なら即座にダメ出しをされてしまう。

ましてやカジュアルスタイルで来るというのは、会社指定が無い限りは、「TPOを理解できない」と会社側から判断されてもおかしくない。


日本人や日本社会を批判する人にありがちなことだが、欧米を理想郷のように崇拝していることが多い。


じゃあ、欧米男性のスーツ姿はそれほど個性的なのかという話になる。
オシャレ着としてのスーツは除外して一般的ビジネスマンがスーツを着用する際はかなり没個性である。

チャコールグレーか濃紺、あとは白いシャツに無地か小紋柄のネクタイ。

カラーシャツや柄(ストライプ、チェック)シャツも着用することはあるが、フォーマルに近い場では白いシャツである。
日本人が好んで締めるレジメンタルストライプ柄のネクタイはフォーマルな場には合わない。
重要な会議などでは無地か小紋柄である。

以前、鎌倉シャツのニューヨーク店出店の際にも話題となったが、ワイシャツの左胸にポケットがあることは欧米では受け入れられない。

日本人からするとペンもさせるし、小物や小銭も入れられるから便利で機能的だと思うのだが、欧米人からするとそれはタブーに近い。

なぜなら、ワイシャツは元来下着から発展したものだから、下着にポケットがあるのはおかしいというのが彼らの理屈だ。
またポケットがあるとワーキングテイストが強くなるからカジュアル度合いが強まる。そのため、フォーマルさが求められるときに胸ポケットのあるシャツは着用しない。

これほど細々とした決まりがあり、エリートビジネスマンになればなるほどこれらを遵守している。

左胸にポケットがあるくらいのことでさえアメリカの男性ビジネスマンには受け入れられないということで、それほどに規制が強いともいえる。

就活生とは離れるが、日本の一般サラリーマンの方がはるかにスーツの着こなしは自由度が高い。かっこいいかどうかは別として。

胸ポケットのあるワイシャツを着ても叱られることもないし、役員会議みたいなフォーマルさが求められる場でもベージュや茶系、ライトグレーの柄入りスーツを着ていても叱責されることもない。
スーツに白い靴下を合わせていても注意されることもない。

欧米男性の方がスーツに対する固定概念が強く自由度が少ない。

就活生か黒、紺、たまにチャコールグレーのスーツを一様に着用しているのは、それが彼らにとってはフォーマルな場に臨むからであり、そこに悪目立ちするような「個性的な着こなしやコーディネイト」は必要ない。
フォーマルな場に臨む欧米のホワイトカラービジネスマンが個性的な着こなしをしているのを見たことがあるのだろうか?

サミットやG7会議で、濃紺・濃グレー以外のスーツを着用している男性政治家を見たことがあるだろうか。

もし、欧米ビジネスマンの方が多様に見えるとするなら、それは人種の多さによる、髪色、皮膚の色、瞳の色のバリエーションが多いからだろう。

画一的な濃グレー、紺のスーツを着るからこそ、その多様性が際立つのである。

就活生のスーツ姿を指して「個性がない」という批判は的外れだといえる。
スーツというのは本来そういう画一的な性格が強い衣服なのだから。


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ジーユーで790円に下がったランニング用のTシャツと短パンを買った

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 先日、ランニング用の短パンとTシャツをジーユーで買った。

2011年の4月末から、週2回走り始めて6年が経過した。
運動が嫌いなので、続くかどうか自分自身で半信半疑だったため、半年間はウェアも靴も買わずにいた。
(要するに普通のスニーカーとTシャツと短パンで走っていたということ)

半年が経過したころから徐々にウェアとシューズを買いそろえた。
それも最低限の数だけ。

ここ4年は、春夏秋用のTシャツが3枚のローテーション、短パンは1・5枚のローテーションを着回し続けてきた。
短パンがなぜ1・5枚かというと、3年ほど前に1枚買い足したのだが、ポケットが皆無で不便すぎるため、よほどの事情がない限り使用していないからである。

で、そのメインで穿いていた短パンがついに今年春に破れてしまった。

そろそろ買い直す必要があるということで、ジーユーの「ジーユースポーツ」が6月1日まで値引きセールをやっていたので、その期間に買った。
同じ物を買うなら安い期間に買うべきである。

Tシャツも短パンもそれぞれ定価990円が790円(税抜き)に値下がりしていた。


IMG_2956






これでまた何年間かランニング用のウェアを買わずに済む。

さて、使用してみた感想なのだが、これで十分である。

以前にも書いたように筆者が走るのは1時間で7キロ程度である。
この程度の「なんちゃってランナー」ならジーユースポーツの990円のTシャツと短パンで十分だ。

いずれもポリエステル主体でそこそこの吸水速乾機能は付いている。
買った商品でいうと、Tシャツは少しタイト目な品番だったので、Lサイズを買った。
組成はポリエステル87%・ポリウレタン13%である。

ストレッチがこれだけ入っているということは通常の商品よりもタイトなシルエットだということになる。
(タイトだから伸縮性を強める必要がある)

短パンはポリエステル100%で前に二つポケットが付いている。

どちらも生地は薄手で柔らかい。

本格的にトレーニングをする人ならもっと機能性が高かったり、生地の強度が高い物が必要なのかもしれないが、なんちゃってランナーの筆者ごときならこれで何の不自由もない。

今後、秋冬の長袖長ズボンのランニングウェアもジーユーの値下がり商品でそろえることにしたい。

別にナイキやアディダスのマークを付けて走りたいわけでもないし、特別にお洒落なデザインが欲しいわけでもない。
実際のところ、自宅の近所をグルグルと走って周回しているだけなので、別にお洒落に見られる必要もない。

だいたい、スポーツウェア類は低価格品でも高額だった。
スーパーマーケットやスポーツチェーン店の店頭で探していたが、1900円以下のウェア類はほとんどなく、たまに990円に値下がりしているのは、そのジャンルでは破格値だった。

仮に、プロとは言わないまでも体育会系の部活動や、本格的なチームで活動しているなら、そういう高額なトレーニング用のウェアが欲しくなっても不思議ではないが、50歳手前のオッサンが自宅の周りを1時間7キロくらいしか走らないなら、そこまでの機能性もファッション性も必要ない。

近所のオッサンやオバハンにお洒落をアピールしたところで何のメリットもない。

まさかこの服を着て心斎橋やら梅田を闊歩する気もないし、週に2~3回、1時間ずつしか着用しないなら、そこそこの機能性で価格が安い方が良い。

そんな物に1900円とか2900円を出すくらいなら、ユニクロのカジュアルを定価で買った方がマシである。

ジーユーのスポーツウェアライン「ジーユースポーツ」は、初心者には最適の価格帯ではないかと思う。
これでスポーツアパレルの売上高が減少するなら、それはそういう商品を開発してこなかったスポーツアパレルの自業自得といえる。

ランニングをはじめ、初心者のスポーツ人口が増えているなら、そこに向けての商品が開発されるのも、低価格品が開発されるのも資本主義経済では当然の流れである。

ユニクロもスポーツラインを発売しているがこちらはジーユーよりも1000円くらい高い。
初心者や「なんちゃってランナー」には高額すぎる。ジーユーの「ジーユースポーツ」にユニクロのスポーツラインは負けてしまうのではないかとさえ思う。



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